予定通り開催します

2011.3.18

先週の土曜日に最終日を迎えた大槻素子展には、沢山のお客様に

お越し頂きありがとうございました。

最終日の前日には現在も被害をもたらし続けている大地震があり、

今回の佐藤亮太展も会期を延期すべきか作家と話し合いました。

佐藤君は岡山在住の作家です。

今回の震災についての報道では、ほとんど東京の事に触れない

ため、状況が全く分からなく不安をかかえていました。

今は余震があるものの落ち着いている旨と、

このまま延期し続けても仕方ないという判断のもとで

予定通り19日からスタートすることとしました。


僕自身、外からギャラリーが揺れる様を見て、

夢の中で感じるような、どうすることも出来ない無力感と、

せっかく始めたのにもう潰れるのか?という現実的な感覚を

同時に味わわされました。

これは何かしら守るモノがある全ての人が感じたことだと思います。

今現在も、タイミングの読めない余震に、東京に居てさえ

常に首根っこを押さえられているような気持ちで過ごしています。

ただ、そこで引きこもって動かなくなれば、安全を味わうことはできるかも

知れませんが、自分が動いて周りの世界も動いていく人間としての醍醐味も

失われてしまうように感じています。


今回の震災においては、ツイッターが人々の情報をつなげる重要なラインとして

機能しています。そこでは正確・不正確な情報が混じりあい、人間の情も怒りも

嘆きも罵りも、あらゆる感情がタイムラインに奔流となって流れてきます。


僕は展示の説明として佐藤君の作品を暴走する技術とうずまく混沌と

表現したのですが、今この状況のなかで見つめてみると、

むしろその混沌から立ち上ってくる文明を描いたようにも感じられて

きたので不思議なモノです。

鮮やかな色彩を希望の曙光ととることも出来るかも知れません。


いまこの時期だからこそ、彼の作品の違った側面を感じられるかも

しれません。

19日から2週間、ぜひお越しの上ご覧いただければと思っています。


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パレットチェック

2011.3.4

このところ更新が滞っております。 もうしわけありません!

大槻素子展も始まっております。 初日のオープニングは大変盛況でした。

いらしてくださった方々、有難うございます。


初日の様子を造形大学のウェブサイトで紹介して頂いています。

http://www.zokei.ac.jp/painting/


今回の展示では、大槻作品で特有のドライな視点で料理が描かれていますが、

以前のケーキと比べて筆致が細かくなり、大胆なストロークでの勢いは

影を潜めました。

その代わりに、消えていく存在感をつなぎ止めて、

気配を描いたようなトーンの作品が多くなっています。

ある人は、難しい作品になったという言葉で変化を歓迎してくれました。

僕は作品から受ける消失感や忘却の気配に、

視界の隅に流れて去っていく日々を思ってしまいます。

しばらくして思い出すうちに心に染みこんでくる絵だと思っています。

多分見ていただければ、伝わると思うのですが。


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これは彼女のアトリエで撮ったパレット。


最後に言い訳がましいですが、このブログよりは情報の早いTwitterもありますので。

YG_FABRE_HARMAS ←このIDです。

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