佐藤亮太展は先週の土曜日に無事幕をおろしました。
最終日には色々な方が見えて、いつもののんびりしたアルマスとは
打って変わって、座る間もなく充実した一日となりました。
日本が揺れているさなかに来てくださった事に、本当に感謝しております。
写真は今回打ちだしてきた新しい手法でつくられた作品の部分です。
タイトルも、「そろそろ新しい惑星になりたい」です。
地震の起きる前に作られた作品ですが、佐藤君の作品の最初期に
ドローイングに彩色していた手法と、シルクスクリーンを
組み合わせたハイブリッドな技法で、シルクのみで構成された作品にくらべ
非常に活き活きとした生命力を感じるシリーズになっています。
2枚目の作品はDMに使っていた作品です。
節電のため電気を消して暗がりになったギャラリーで、
外光を反射してシルバーの部分が輝きだしました。
それまでは混沌そのものを表現していた作品のはずが、
その混沌から龍が立ち上る様に変化しだしたのです。
展示前日に鮮やかな色彩を希望の曙光ととる事も可能かも
知れないと書いていたのですが、その上をいく輝きに
気持ちが沸き立った感覚は忘れられません。
今回の展示は始めるまで色々と考えましたが、
このタイミングで開催して本当に良かったと思います。
あの瞬間鼓舞された気持ちの事を思い、希望をもって
前にすすめるような気がしています。
さて、16日からは東美貴子”Fragments of time”が始まります。
身の回りの日常の風景を、身近なパッケージの断片を用いて
細やかな手法で描き出したものや、縫い針の針穴で
風景の輪郭を再構築していくシリーズなど、淡くしなやかな
作品群になると思います。乞うご期待です。